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疾患領域

抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐

悪心・嘔吐は、抗悪性腫瘍剤の投与を受ける患者さんにとって最も苦痛を感じる副作用のひとつとされています。悪心・嘔吐が十分にコントロールされない場合、脱水・電解質異常・栄養障害・誤嚥性肺炎等の生命を脅かしかねない多くの合併症を来す可能性があり、このような合併症が起こった場合、入院期間が延長し、看護に要する時間、薬剤資源を含む全般的な医療コストの増大が想定されます。また、抗悪性腫瘍剤の投与に伴う悪心・嘔吐は、患者さんのみならず、ご家族や介護者の生活の質(QOL)の様々な側面に多大な影響を及ぼすと考えられています。
シスプラチン(高用量)のような催吐作用の強い一部の抗悪性腫瘍剤では、90%以上の患者さんに悪心・嘔吐がみられ、また,悪心・嘔吐による苦痛は時間とともに増大し、有効な抗腫瘍療法の効果をも妨げかねません。すなわち、悪心・嘔吐をコントロールすることができない場合、抗悪性腫瘍剤に対するコンプライアンスが低下するおそれがあります。
抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐は、通常,急性(24時間まで)と遅発性(24時間以降)に分類され、急性の悪心・嘔吐の発現は、遅発性の悪心・嘔吐発現の予測因子であると考えられています。また、以前の抗悪性腫瘍剤投与時に悪心・嘔吐が十分にコントロールされなかった場合に、悪心・嘔吐発現の可能性が増大するとされています。 以上の通り、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐のコントロールは、がん支持療法として重要な目的を有しています。

末梢性T細胞リンパ腫(Peripheral T cell Lymphoma: PTCL)

悪性リンパ腫はリンパ球を発生母体とする腫瘍の総称で、主に免疫組織(特にリンパ節)に発生する腫瘍を言います。悪性リンパ腫の臨床病理的特性は多様性を示します。悪性リンパ腫はホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別され、非ホジキンリンパ腫はB細胞リンパ腫とT細胞リンパ腫に分けられます。日本においてはB細胞リンパ腫の割合がT細胞リンパ腫に比べて相対的に高いことが報告されています。T細胞リンパ腫はさらに細分類されますが、末梢性T細胞リンパ腫はその中の一種であり、T細胞リンパ腫の中では患者数が比較的多いとされています。
末梢性T細胞リンパ腫に対する標準的治療は確立されていませんが、一次治療としてはCHOP療法が日常臨床では広く使用されています。しかしながら、B細胞リンパ腫に対する治療成績と比較しても治療成績は満足できるものではなく、より有効な治療法・治療薬の導入が期待されています。また、サルベージ治療についても、一次治療と同様に標準治療法は確立されておらず、新しい治療法・治療薬の導入が期待されています。

がん化学療法及び放射線療法による口内炎

口内炎は、口腔内粘膜の有痛性潰瘍により特徴づけられ、がん化学療法及び放射線療法における重度の副作用のひとつです。口内炎は、放射線療法を受ける頭頸部癌患者のほぼすべて、化学療法中の患者の30%~75%、造血幹細胞移植の前処置中の大部分の患者で発現します。
口内炎は、口腔内層の基底上皮細胞DNAの損傷による細胞増殖能の低下によって引き起こされます。口内炎により、患者の摂食、嚥下、会話が阻害され、がん治療の用量及び頻度が制限されることがあります。また、水分補給、麻薬性鎮痛剤投与、完全静脈栄養法のために入院が必要となることもあります。